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自立心のある子どもに育てる方法

自立心の欠如した社会人

近年人の意見に流されてしまったり、自分で何も判断ができず他人任せな新社会人は少なくはありません。この現象にはさまざまな要因が潜んでいそうですが、おしなべて言うと自立心が欠如していることがあるのではないでしょうか。

自立心とは日々の生活の中で自分で考え、自信を持って行動する心構えのことです。自立心は子どもの成長と共に養われるものではなく、子どもうちから育んでいかなければならない考え方で、それが生き方に大きく影響してくるものなのです。

保護者の過ち

保護者は「自分の子どもには、地に足をつけて自分の考えをもって立派に育ってほしい」と期待を寄せて我が子を育てていくものです。自立心をもってもらうために、よかれと思い必要以上に子どもと関わる保護者もいます。

しかし、場合によっては子どもからも「余計なこと」「おせっかい」と受け取られてしまうこともしばしば。

子どもの自立心を養うために、保護者が子どもに対しすべきことを紹介していきます。

自立心を養うための3ステップ

子どもの自立心を養うためには幼年期、少年期、青年期と段階を踏むことが大切です。自立心を養うためといっても、いきなり子どもを突き放したり、自分で決断をさせたりすることは思いやりのない、自分勝手な人格を作ってしまいかねません。そこで3つのステップで子どもの成長に合わせた方針で進めるのが良いでしょう。

ステップ1:やり方を教える

幼児期に自立心を育むためには、いろいろな遊びから学ぶことが良いでしょう。日常生活においては、食事のときやおもちゃを片付けないときなどいろいろなシーンでつい叱ってしまいがち。叱りつけることは決していけないことではありませんし、子育てでイライラした気持ちになってしまうことも仕方のないことです。ですが遊びのときだけは、できるだけ子どもの自立心を育む時間にしてみてください。

子どもが何かを実践している時、傍から見ている保護者は「こうすればもっとうまくいく」「怪我をしそで怖い」と、もやもや、ヒヤヒヤしてしまう人も多いのではないでしょうか。しかし、ついつい手を貸してしまうとその流れで手伝うだけのはずが、保護者自身がその行動をしている。そして結果的に子どもは何もしていないことになっていることも。

手伝うことは決して悪いことではありませんが、度を超えてしまうとかえって意味のないものになってしまいます。保護者自身は経験を積んでいるからこそ効率的で効果的な方法を知っています。しかしまだやり方を知らない子どもには自分で試行錯誤しながらやり方を覚えていく必要があります。そこで、手伝うにしても「やり方を教える程度」にとどめておき、手はかさず、実際の行動は子どもに任せてみましょう。

大切なのは、はじめから終わりまで、その取り組みを子どもが理解することです。保護者は、そのためのやり方を教えてあげる。

もし、何度も何度も保護者のほうでやってしまうと、大人になって何もできない人間に育ってしまうことになりかねませんので注意しましょう。

状況によっては、教えることもせず、見守ってあげることも大切です。

ステップ2:子どもの考えを尊重する

少年期になったら、日常生活でも自立心を養っていきましょう。

ある程度なんでも自分でできるようになった子どもの自立心を養うにあたって、保護者はあえて何も手を加えないほうが良い場合があります。

例えば、散らかった部屋をあえてそのままにしておくことも大切です。保護者が掃除をする必要はありません。使ったものを放置しておくとだんだん部屋が散らかってしまいますが、そこから「片づけ」という解決手段を子どもは学びます。

散らかしたままではいけないと教えるだけではなく、散らかしたらどうなるか、対策するには何が必要かなど1つの経験を通じて子ども自身に原因と改善策を考える機会を与えましょう。

更に、友だちや周りの影響で、やりたいことや興味のあることも増えてくる時期です。なんでもやらせてあげたいところですが、物理的に、経済的に難しいこともあるでしょう。その際、子ども自信が選択をする場面があります。そこでは、親が決めてしまうのではなく、できるだけ子どもの考えを尊重しましょう。子どもから質問を受けた際に直接答えを教えるのではなく、ヒントになるくらいの回答でちょうどよいと思います。

例えば海外では子どもの頃から、学校や家庭環境の中で、保護者や先生が選択の機会を作っており、子どもの意見を大切にしています。これらは成長するに従って、個性や価値観となるだけでなく主体性をもつことも学べるためです。子どもの選択の機会があれば、必ず気持ちを確かめるようにましょう。

ステップ3:一人暮らしを促す

青年の多くは、10代中ごろの年齢にもなると親の存在が鬱陶しくなるものです。経験のある人も多いと思いますが、これは親元を離れたいという気持ちが強くなっている状態です。

とくに自立心や独立心が強い子供は、高校や大学の進学に合わせて一人暮らしをしたいと考えるようになりますが、先に挙げた通り、できる限り子供の考えを尊重するようにしましょう。一人暮らしを通じることで、子供の自立心は成熟したものになります。日本のことわざには「かわいい子には旅をさせよ」という言葉もありますが、これは自立心のある子どもを育てるための言葉としては最適ではないでしょうか。ですが、いくら自立心が強いといっても、一人暮らしを始めたての頃は何かと勝手が解らずに苦労をするものです。

私の場合も大学生のときに一人暮らしを始めました。入学したのが実家から離れていた茨城大学だったのでとても不安がありましたが学生寮を利用することで同じ境遇の仲間がたくさんできました。

進学に合わせて一人暮らしを始める場合、上記のような学生寮や学生マンションのような物件を選ぶのもいいでしょう。食事付きや家具家電付きの部屋が多く、サポートが充実しているぶん一人暮らしを始めたばかりの人に向いています。大学によっては、学校が校内に寮やマンションを持っていることが多く、セキュリティ対策が充実しているぶん保護者も安心して子供を預けることができます。

ただし、学生では一人暮らしに必要な収入を賄うのも大変なので、仕送りなどを通じてできる限りサポートをしてあげるようにしてください。

子どもの自立心を育むために親がするべき一番大切なこと

自立心を育むために親に求められるのは忍耐力です。

子どもが考えていることが分かってしまい先回りをしてしまうまではいいのですが、そこで手を貸してしまったり、アドバイスをしたりしたい気持ちをぐっと堪えられるかどうかが重要です。

自立心を育むには焦らず、ゆったりとした広い気持ちで子どもと接し、一つ一つの成功や失敗を子どもに積み重ねてあげられるかどうかにかかっているのです。

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